このページの要点
- AI推進法は国の施策の基本理念と基本となる事項を定める法律で、事業者に関する7条は国の施策への協力などを定めるにとどまる(条文で確認)。
- AI事業者ガイドラインは事業者の自主的な取組を促す指針で、法令のような拘束力はない。契約に取り込むときは、遵守・参考・考慮のどれかを決め、約束する取組を別紙に特定する。
- 「公平性を保証する」のような原則の言葉は、結果の約束ではなく、手続や取組の約束に置き換える(民法415条)。
- 個人情報・著作権・表示などは個別の法律に任せ、法令変更の条項に、通知・解約・返金の道を用意する。
結論:AI推進法は契約条項を定める法律ではない。ガイドラインは「守る約束」か「参考」かを決めて取り込む
「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(以下「AI推進法」といいます)ができたと聞いて、利用規約や契約書に何か書かなければならないのか、と考える事業者は少なくありません。条文を確認すると、この法律は、国の施策の基本理念と、施策の基本となる事項を定める法律です(1条)。利用規約に入れるべき条項を、事業者に義務づけるものではありません。事業者に関する規定も、国や地方公共団体が行う施策への協力などを定めるものにとどまります。
もう一つ、契約書で扱いを決める必要があるのは、総務省と経済産業省が公表している「AI事業者ガイドライン」のような、国の公表資料です。この資料は、事業者の自主的な取組を促すための指針であり、法律のように従わなければ罰せられる性質のものではありません。ところが、契約書や規約にこの資料を「遵守する」と書けば、その書いた範囲で、契約上の約束になります。ここに落とし穴があります。
- AI推進法は、契約条項の内容を直接定めていない。事業者には、国の施策への協力などが定められている(7条)。
- ガイドラインは事業者の自主的な取組を促す指針で、法令のような拘束力を持つものではない。
- 契約に取り込むときは、「遵守する」「参考にする」「考慮する」のどれなのかを決めて書く。
- 原則や理念の文言をそのまま契約上の義務にすると、守れなかったときに債務不履行(民法415条)の問題が生じ得る。
- 個人情報、著作権、表示、営業秘密など、既にある個別の法律が決めていることは、その法律に任せて、契約には個別の約束を書く。
このページは、法令と国の公表資料の原文だけを根拠にして書いています。断定的な義務の記述は避け、確認できる範囲を示します。契約全体の組立ては全体像のページ、外部のAIに頼るサービスの規約は外部AI依存のページ、導入支援の契約は研修・導入支援のページで説明しています。
AI推進法の構造:何を定め、何を定めていないか
AI推進法の条文は、第一章(総則、1条から10条)、第二章(基本的施策、11条から17条)、第三章(人工知能基本計画、18条)、第四章(人工知能戦略本部、19条から28条)で構成されています。事業者の契約に関わりそうな規定を抜き出すと、次のとおりです。
契約書・規約の観点から見た主な条文
| 条 | 内容 | 契約書・規約から見たときの読み方 |
|---|---|---|
| 2条 | 「人工知能関連技術」の定義(人間の認知、推論、判断に係る知的な能力を代替する機能を実現するための技術など) | 法律上の用語の定義。契約書の「AI」の定義と同じとは限らない。契約書では、自社のサービスに合わせて別に定義する |
| 3条 | 基本理念。4項は、不正な目的や不適切な方法で行われた場合の権利利益侵害のおそれに鑑み、研究開発と活用の過程の透明性の確保などの施策が講じられなければならないとする | 国の施策の方向を示す規定。事業者に透明性の確保を直接義務づけてはいない。契約の義務の根拠にはならない |
| 7条 | 活用事業者の責務。AIを事業活動で活用しようとする者は、基本理念にのっとり、自ら積極的な活用に努めるとともに、国や地方公共団体の施策に協力しなければならない | 事業者に関する規定の中心。契約の相手方に対する義務ではなく、国の施策への協力などを定める |
| 13条 | 国は、適正な実施を図るため、国際的な規範の趣旨に即した指針の整備その他の必要な施策を講ずる | 国が指針を整備すると定める。公表されている個々の資料が、この条の指針にあたるかは、公表資料で確認が必要 |
| 16条 | 国は、動向の調査、権利利益の侵害が生じた事案の分析と対策の検討などを行い、事業者などに対する指導、助言、情報の提供などの措置を講ずる | 国が行う調査と、事業者への指導・助言・情報提供。国の側の責務を定める規定 |
| 18条 | 政府は、人工知能基本計画を定める | 政府の計画。契約とは直接の関係はない |
この法律に、事業者が契約書や規約に何を記載しなければならないか、という規定はありません。また、本法の条文の構成(全28条)の中に、事業者に対する罰則の規定は置かれていません。事業者の責務の条文(7条)は、「努める」と「協力しなければならない」を並べた書き方で、国や地方公共団体が実施する施策への協力が中心です。
したがって、「AI推進法ができたので、規約に○○を追加する」という対応は、法律の要請ではなく、事業者自身の判断になります。追加する場合でも、その根拠をAI推進法の条文に求めることはできません。個別の義務は、後の節で述べる個人情報保護法、著作権法、景品表示法などの、それぞれの法律の条文から出てきます。
AI推進法の施行や関連する計画は、今後も更新されていく可能性があります。契約書や規約に法律の条番号を書き込むときは、特に注意が必要です。この点は、後の「法令変更の条項」の節で扱います。
AI事業者ガイドラインの位置づけ:三つの主体と、共通の指針
総務省と経済産業省が公表している「AI事業者ガイドライン」は、第1.1版が令和7年3月28日付で公表されています。その後に改訂版が公表されている場合があり、最新の版と内容は、総務省・経済産業省の公表ページで原文を確認する必要があります。契約書にこの資料を引用するときは、版を明記するか、最新の版とするかを決めておきます。
第1.1版の本編は、五つの部分で構成されています(第1部 AIとは、第2部 AIにより目指すべき社会及び各主体が取り組む事項、第3部 AI開発者に関する事項、第4部 AI提供者に関する事項、第5部 AI利用者に関する事項)。事業者を、AIの「開発者」「提供者」「利用者」の三つに大別して、それぞれに期待される取組を整理しています。同じ事業者が、活用の仕方によって複数の主体にあたることもあります。
三つの主体と、契約書・規約の関わり
| 主体 | 資料での位置づけ | 契約書・規約で扱う場面の例 |
|---|---|---|
| AI開発者 | AIモデルやシステムを開発する者 | 開発の委託契約、学習用データの提供の約束、成果物の権利 |
| AI提供者 | AIシステムをサービスとして提供する者 | 利用者向けの利用規約、サービス提供契約、免責、データの取扱い |
| AI利用者 | AIシステムやサービスを事業活動で利用する者 | 導入支援の契約、利用上の注意、利用結果の確認 |
第2部では、共通の指針として、人間中心、安全性、公平性、プライバシー保護、セキュリティ確保、透明性、アカウンタビリティ、教育・リテラシー、公正競争確保、イノベーションの項目が整理されています。さらに、高度なAIシステムに関係する事業者に共通の指針や、AIガバナンスの構築についても触れられています。いずれも、事業者が自主的に具体的な取組を進めるための考え方であり、各項目に、契約書の条項が割り当てられているわけではありません。
資料は、関係者による自主的な取組を促す性格のもので、法令のような拘束力を持つものではありません。この「自主的」という性格が、契約書に取り込むときの設計に直結します。
契約書・規約への取り込み方:「遵守」「参考」「考慮」の使い分け
ガイドラインを契約書に取り込む方法は、大きく三つあります。どれを選ぶかで、守れなかったときの責任の重さが変わります。
取り込み方の三つの型
| 型 | 書き方の例 | 契約上の意味 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 遵守型 | 当社は、○○ガイドライン(○年○月版)に従って本サービスを提供します。 | 従うことが契約上の約束になる。従わなかった事実は、債務不履行の主張の材料になり得る | 相手方から遵守を明確に求められ、実際に守れる運用がある場合 |
| 参考型 | 当社は、○○ガイドラインを参考に、本サービスの運営に努めます。 | 参考にする努力を約束するにとどまる。具体的な結果の義務は生じにくい | 一般の利用者向けの規約。取組の姿勢を示したい場合 |
| 考慮型 | 当社は、AIの活用に関する国の公表資料の趣旨を考慮して、本サービスを提供します。 | 考慮する姿勢の表明。特定の資料や版に拘束されない | 版が変わりうる資料を、固定せずに触れたい場合 |
「遵守型」は、守れる場合にだけ使います。ガイドラインには、AIのライフサイクル全体にわたる広い範囲の取組が書かれています。その全体を、小規模なサービスが完全に守ることは、現実的ではないことがあります。「ガイドラインを遵守する」とだけ書くと、どの範囲を守ると約束したのかが曖昧になり、相手方が、書かれた中のどの記述でも、守っていないと主張できる余地を生みます。
書き方の例(一般的な例) ガイドラインの取り込み
約束の強さ
理由「遵守」だけでは範囲が曖昧。約束する取組を別紙に具体的に列挙して、その範囲で約束する。
版の特定
理由「最新」にすると、約束の内容が自動的に変わり、当事者が把握できなくなる。
相手方への要求
理由利用者向けの規約で、ガイドライン全体を守ることを求めても、利用者は何を守るべきか分からない。具体的な行為に落とす。
条文例ガイドラインの位置づけ条項(書き方の例)
- 当社は、本サービスの提供にあたり、国が公表するAIの活用に関する指針その他の資料(以下「公表指針」といいます)の趣旨を踏まえ、別紙に定める取組を実施します。
- 公表指針は、法令と異なり、当社と利用者を直接拘束するものではありません。当社は、公表指針の記載の全部について遵守を約束するものではなく、前項の別紙に定める取組についてのみ、本規約上の義務を負います。
- 公表指針の改訂があった場合、当社は、別紙の取組を見直すことがありますが、見直しの結果、取組の内容が減少する場合は、当社は、あらかじめ利用者に通知します。
第2項で、約束の範囲を別紙に限定する書き方です。契約書に取り込む場合は、別紙の取組を、実際に実施している内容と一致させます。
原則を義務にする危険:民法415条との関係
ガイドラインの共通の指針には、「人間中心」「公平性」「透明性」のような、方向性を示す言葉が並んでいます。これらは、取り組むべき方向であって、達成すべき結果ではありません。ところが、契約書に「人間の関与を確保する」「公平性を保証する」「透明性を確保する」と書くと、結果を約束したと読まれる余地があります。
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができます。ただし、その債務の不履行が、契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるときは、この限りではありません(民法415条1項)。契約書に書いた約束は、債務の内容になります。「公平性を確保する」と約束したサービスが、特定の属性の人に不利な出力を出した場合に、約束違反が問題になり得ます。
書き方の例(一般的な例) 原則の言葉を契約に書くとき
人間の関与
理由約束する内容を、設計の方針と利用者の役割に置き換える。「AIが判断しないようにします」は、結果の約束になりやすい。
公平性
理由偏りがないことは保証できない。受付と対応の手続を約束する。
透明性
理由開示する項目を列挙する。「完全に」は範囲が無限になる。
安全性
理由「安全」は定義できない。取り組む行為を約束する。
表にある四つに共通するのは、「結果を約束する書き方」を「手続や取組を約束する書き方」に置き換えることです。相手方に対して約束できるのは、自社が実行できる行為です。AIの出力の質や公平性は、モデルや入力に左右されるので、結果として約束することはできません。
もう一つの注意点は、一般消費者に向けた表示です。サービスの品質や内容について、実際のものよりも著しく優良であると示す表示は、不当表示の問題になり得ます(景品表示法5条1号)。「ガイドラインに完全準拠」といった表示が、実態を伴っていない場合は、契約の問題とは別に、表示の問題が生じる可能性があります。
個別法との役割分担:AI推進法・ガイドラインに任せないこと
AIのサービスの契約書に必要な条項の多くは、AI推進法ではなく、個別の法律から出てきます。何をどの法律に任せ、契約書には何を書くのか、役割分担の表にまとめます。
個別の法律と、契約書・規約で書くこと
| 法律・資料 | 主に決めていること | 契約書・規約で書くこと |
|---|---|---|
| 個人情報保護法 | 利用目的の特定(17条)、取得時の通知・公表(21条)、安全管理措置(23条)、委託先の監督(25条)、第三者提供の制限(27条)、外国にある第三者への提供の制限(28条) | 利用目的、委託や外部事業者の利用、入力データの取扱い、保存期間、削除。プライバシーポリシーと整合させる |
| 著作権法 | 著作物の定義(2条1項1号)、翻案権等(27条・28条)、情報解析のための利用(30条の4) | 入力データと生成物の権利の帰属、利用許諾の範囲、第三者の権利の侵害があった場合の扱い |
| 景品表示法 | 品質や取引条件に関する不当な表示の禁止(5条) | 広告の性能の表示と、規約・実態との整合 |
| 不正競争防止法 | 営業秘密の定義(2条6項)、限定提供データの定義(2条7項) | 提供者のプロンプトや設定の保護、利用者の秘密情報の取扱い |
| 消費者契約法 | 免責や責任制限を定める条項の無効(8条)、消費者の利益を一方的に害する条項の無効(10条) | 個人向けと法人向けでの免責・責任上限・返金の書き分け |
| 民法 | 定型約款(548条の2〜548条の4)、債務不履行(415条) | 規約の変更手続、約束する義務の内容 |
| 特商法 | 通信販売の広告の表示(11条)、申込み時の表示(12条の6) | 料金、解約、更新に関する表示 |
| AI推進法 | 国の施策の基本理念と基本となる事項、事業者の協力(7条) | 直接の記載事項はない。AIの活用に取り組む姿勢の表明程度 |
| AI事業者ガイドライン | 事業者が自主的に取り組む考え方(非拘束) | 遵守・参考・考慮のいずれかを決めて、別紙の取組に落とす |
この表のとおり、契約書に具体的な条項を書く必要が生じるのは、AI推進法やガイドラインの存在よりも、個人情報、著作権、表示といった個別の法律の適用があるからです。各論点の書き方は、個人向けと法人向けの規約の違い、録音・文字起こし・通話AIの規約、相談型AIの規約のような、場面ごとのページで説明しています。
法令変更の条項:改正や新しい指針に備える書き方
AIに関する法令や公表資料は、今後も整備や改訂が続くと見込まれます。契約書の期間中に、前提となる法令や指針が変わるおそれがあります。そのときに、契約をどう見直すかを、あらかじめ定めるのが「法令変更の条項」です。
確認の問いと理由法令変更の条項を書く前の問い
法令の変更で、サービスの提供自体が難しくなる場合はあるか。
難しくなる可能性があるなら、サービスの内容や条件を変更できる権限、または提供を停止できる権限を、提供者側に置く必要があります。
変更の内容を、利用者に通知する方法と時期は決めているか。
一方的な変更は、周知が必要です。定型約款の変更は、効力発生時期を定め、変更する旨と内容を周知しなければなりません(民法548条の4第2項)。
変更によって利用者が不利益を受ける場合に、解約や返金の道を用意しているか。
主要な機能の提供が難しくなる場合は、利用者が解約できること、提供できなかった期間の料金を返すことを書いておくと、変更の合理性を説明しやすくなります。
契約書に条番号や法令名を書いている箇所が、改正で古くならないか。
条番号を直接書く箇所は、改正のたびに見直しが必要になります。「関係する法令」と書くか、一覧を別紙にして更新できるようにします。
条文例法令変更の条項(書き方の例)
- 本サービスに関連する法令、行政機関が公表する指針その他の規範(以下「法令等」といいます)の制定、改正または廃止により、本サービスの全部または一部の提供が困難となった場合には、当社は、本サービスの内容または提供条件を変更することができます。
- 当社は、前項の変更を行う場合、変更の内容と効力発生日を、効力発生日の○日前までに、利用者に通知します。ただし、法令等の施行日が迫っているなど、やむを得ない事情がある場合は、この限りではありません。
- 第1項の変更により、本サービスの主要な機能が提供されなくなった場合、利用者は、変更の効力発生日までに本サービスを解約することができ、当社は、提供できなかった期間に対応する料金を返還します。
- 当社は、法令等の改正により本サービスの提供を継続することが著しく困難となったと合理的に判断する場合には、利用者に事前に通知のうえ、本サービスの全部または一部を終了することができます。
第2項ただし書の例外は、必要最小限に限ります。利用者向けの規約では、第3項のように、解約と返金の道を併せて書くと、一方的な条項と評価される危険を下げられます。
起きがちなこと:「AI法に対応しています」の言葉が、約束として読まれるとき
場面別の「起きがちなこと」と、先に決めておくこと
規約に「AI推進法を遵守します」とだけ書いた
起きがちなことAI推進法は事業者に具体的な義務を課していないため、何を守るのかが分からない。利用者が、特定の取組を期待して、守られていないと主張した。
先に決めておくこと約束する取組を別紙に具体的に書く。法律を遵守する旨は、一般の遵守条項に含める。
「ガイドラインに完全準拠」と広告に表示した
起きがちなこと準拠の範囲を示していなかった。実際に確認すると、一部の項目に対応していなかった。
先に決めておくこと準拠と書かず、実施している取組を具体的に示す。表示と実態の一致を確認する。
契約書に条番号を書き込んだ
起きがちなこと契約期間中に法令が改正され、条番号がずれた。契約書の引用が古くなった。
先に決めておくこと条番号は別紙に集め、更新の手続を決める。本文は「関係法令」と書く。
取引先から、ガイドラインの遵守を契約で求められた
起きがちなこと全体の遵守を約束すると、守れていない項目が債務不履行の材料になる。
先に決めておくこと遵守する取組を特定して列挙する。範囲外の項目は、参考にとどめる旨を書く。
契約前の確認(AI推進法・ガイドライン)
- 契約書や規約に、AI推進法の条文を根拠として書いていないか。
- ガイドラインを引用する場合、版を特定し、遵守・参考・考慮のどれかを決めているか。
- 「保証する」「確保する」のような結果の約束を、取組や手続の約束に置き換えたか。
- 広告や画面の「準拠」「対応」の表示が、実際の取組と一致しているか。
- 法令変更の条項に、通知、解約、返金の道が書かれているか。
よくあるご質問
AI推進法ができたことで、利用規約に必ず書かなければならないことはありますか。
条文を確認する限り、AI推進法は、利用規約に記載すべき事項を定めていません。この法律は、国の施策の基本理念と基本となる事項を定めるものです(1条)。事業者に関する規定(7条)は、国や地方公共団体の施策への協力などを定めています。個人情報、著作権、表示などは、それぞれの個別の法律で確認が必要です。
AI推進法には、事業者に対する罰則がありますか。
条文を確認した範囲では、事業者に対する罰則を定める規定は置かれていません。全28条のうち、事業者に関する規定は7条が中心です。ただし、個人情報保護法、著作権法、景品表示法など、別の法律には罰則や行政上の措置があります。AIを使うからといって、それらの法律の適用がなくなるわけではありません。
AI事業者ガイドラインは、守らないと法律違反になりますか。
ガイドラインは、事業者の自主的な取組を促す指針で、法令のような拘束力を持つものではありません。ガイドラインの内容を守らないこと自体が、直ちに法律違反になるわけではありません。ただ、契約書や規約に「遵守する」と書けば、書いた範囲で契約上の約束になります。約束する取組を別紙に特定して書く方法が、整理しやすいといえます。
ガイドラインの最新の版は、どうやって確認すればよいですか。
総務省と経済産業省の公表ページで、版と公表日を原文で確認します。第1.1版は令和7年3月28日付で公表されていますが、その後の改訂版が出ている場合があります。改訂があり得るため、契約書に引用するときは、版を明記し、改訂があった場合の見直しの条項も置くと安全です。
国が整備する指針(13条)とAI事業者ガイドラインは、同じものですか。
同じかどうかは、条文だけでは分かりません。13条は、国が、国際的な規範の趣旨に即した指針の整備その他の必要な施策を講ずると定めています。公表されている個々の資料が、この条に基づく指針にあたるかどうかは、公表資料の記載で確認が必要です。契約書では、条文の根拠を断定せず、資料の名称と版を書きます。
あわせて読みたいページ
本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、サービスの仕組みや契約の内容によって異なることがあります。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています(最終確認日:2026年10月21日)。参考: e-Gov法令検索 / 個人情報保護委員会 / 消費者庁 / 経済産業省 / 総務省 / 内閣府