このページの要点
- 外部事業者の利用条件のうち利用者の行為に関わる部分を、書き写す型・参照する型・併用する型のいずれかで規約に引き継ぐ。
- 外部の停止・変更の免責は「一切」とせず、自社の責めに帰すべき事由を例外とし、通知と提供できなかった期間の返金を組み合わせる。
- モデルが切り替わると出力が変わり得ることを明示し、「最新」「最高性能」の表示を実態と揃える。
- プロンプトや設定は、禁止条項と秘密管理と技術的対策を組み合わせて守り、外部への送信の事実は規約・ポリシー・画面で一致させる。
結論:外部のAIに頼るサービスは、「約束できること」と「約束できないこと」を分け、事実のとおりに書く
外部の事業者が提供するAIモデルやAPIを組み込んでサービスを作る場合、提供者が自分で決められるのは、自社の画面、自社の設定、自社の料金までです。モデルの性能、応答の速さ、提供の継続、仕様、料金は、外部の事業者が決めます。利用者に対して「いつでも使えます」「同じ品質で答えます」と約束すると、自分では守れない約束になります。
規約で整えるべきことは、六つに整理できます。
- 引継ぎ:外部の事業者が定める利用条件のうち、利用者にも守ってもらうべきものを、利用者向けの規約に取り込む。
- 停止・変更・終了:外部が止まった、変わった、終わったときの責任の範囲と、通知、返金。
- 出力の変動:モデルが切り替わると、同じ入力でも答えが変わり得ること。
- 鍵の持込み:利用者が自分の契約や鍵を持ち込む型の責任と費用。
- 秘密の保護:自社で作ったプロンプトや設定を、解析・複製・再販売から守る書き方。
- 事実との一致:外部と通信するのか、個人のデータが外部へ出るのかを、規約・プライバシーポリシー・画面で同じように書く。
外部のAIに依存するサービスにも、個人向けと法人向けの別があり、免責の強さは個人向けと法人向けの規約の違いで述べたとおり変わります。外部の費用を誰が負担するかは課金設計のページで説明しています。ここでは、外部の事業者との関係が利用者に及ぶ部分を中心に説明します。基盤の事業者の名称や個別の利用条件の条文は取り上げず、一般的な論点として整理します。
基盤の事業者の利用条件を、利用者にどう引き継ぐか
外部のAIを使うサービスの提供者は、外部の事業者との間で、利用条件に同意して契約しています。その条件には、禁止される用途、利用できる年齢、出力の扱い、再販売や第三者への提供の可否、入力データの扱いなどが含まれているのが通例です。提供者が外部と交わした約束に違反する使い方を、利用者がしてしまうと、提供者が外部との契約違反に問われ、サービス全体が止まるおそれがあります。
そのため、利用者向けの規約には、外部の条件のうち、利用者の行為に関わる部分を引き継ぎます。引き継ぎ方には三つの書き方があります。
引継ぎの書き方の三つの型
| 型 | 書き方 | 利点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 個別に書き写す型 | 外部の禁止事項を、自社の禁止事項の条文として具体的に書く | 利用者に読んでもらえる。外部の条件が変わっても、自社の規約は動かない | 外部の条件が変わったとき、書き写した内容が古くなる |
| 参照する型 | 「外部の事業者が定める利用条件に従う」と書き、その所在を示す | 外部の改定に自動で追随できる | 利用者が読みにくい。参照先が非公開や変更されると、契約の内容が不明確になる |
| 併用する型 | 主要な禁止事項は書き写し、細目は参照する | 読みやすさと追随性の両方を取れる | 食い違ったときにどちらが優先するかを書く |
参照する型を使うときは、参照先を誰でも確認できる状態にしておきます。利用者が内容を知ることができない条件を、契約の内容として押しつけることには無理があります。不特定多数に同じ条件で提供する規約は、民法の定型約款にあたり得て、相手方の義務を加重する条項のうち、信義則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものは、合意をしなかったものとみなされます(民法548条の2第2項)。
条文例外部の利用条件の引継ぎ(書き方の例)
- 本サービスは、当社が外部事業者から提供を受けるAIモデルその他の機能(以下「外部機能」といいます)を利用して提供されます。外部機能の提供条件のうち、利用者の行為に関わるものは、本規約の禁止事項として本規約に定めるほか、当社が別に公表する「外部機能の利用条件」に定めます。
- 利用者は、本規約および前項の利用条件に従って、本サービスを利用するものとします。本規約と利用条件とが矛盾する場合は、利用者に対してより厳しい制限を定める方が適用されます。
- 利用者が前項の条件に違反したことにより、当社が外部事業者から利用の制限、停止その他の措置を受けた場合には、当社は、利用者に対して、本サービスの全部または一部の提供を停止することができます。
第2項の優先関係は、事業の実情に合わせて決めます。利用者に不利な方を優先させる定めを置くときは、その旨を利用者に分かる形で示しておきます。
引継ぎの前に確認しておきたいのは、外部の事業者の利用条件が、自社のサービスのような使い方を許しているかどうかです。たとえば、外部のAIを使って第三者に向けたサービスを提供することや、外部の出力をそのまま第三者に再提供することが、契約の種別によっては許されていないことがあります。個人向けの契約のまま事業として使っていないか、第三者への提供が認められる契約か、出力の再利用に制限がないかを、提供の開始前に外部の条件の原文で確かめます。
外部の変更・停止・終了:免責の範囲と、通知・返金
外部のAIの仕様変更、提供の停止、終了、障害は、提供者が止めようとしても止められません。規約にはほぼ必ず、これらを理由とする免責が書かれています。しかし、「外部事業者に起因する損害には、一切責任を負いません」という書き方は、広すぎると評価されることがあります。免責は、範囲、例外、救済の三つを組み合わせて書く方が成り立ちやすくなります。
書き方の例(一般的な例) 外部の停止・変更に関する免責
免責の範囲
理由「一切」の免責は広すぎる。自社の責めに帰すべき事由(準備不足、連絡の怠りなど)は例外にする。
通知
理由外部から自社への通知が遅れる場合もあるので、「知った後、速やかに」という書き方にする。
返金
理由提供できなかった期間の対価まで返さない書き方は、個人が相手のとき、一方的に不利と評価されやすい。
外部の終了によって主要な機能を提供できなくなるときは、代替の方法を探す義務を負うのかも、あらかじめ決めておきます。代替を提供する義務は負わないが、合理的な範囲で代替の外部機能への切替えを検討する、という書き方があります。切替えの結果、機能や出力の質が変わる場合は、次の節の問題になります。
責任の上限や、故意・重大な過失の扱いは、外部の事業者に起因する場合でも、自社の規約の一般の責任制限の条文によって決まります。個人を相手にするとき、債務不履行による損害賠償責任の全部を免除する条項は、消費者契約法8条1項1号により無効となります。免責の書き方は個人向けと法人向けの規約の違いの差分表と合わせて見てください。
モデルが切り替わると、出力が変わる:利用者への伝え方
外部のAIは、モデルが更新されたり、別のモデルに切り替えられたりします。同じ入力でも、切替えの前後で出力の内容、長さ、文体、正確さが変わることは珍しくありません。利用者が、特定の出力の傾向を前提に業務を組んでいる場合、切替えは業務への影響を及ぼします。
モデルの切替えが起きるまでと、その後
- 1 外部の通知外部の事業者が、旧モデルの提供終了や新モデルの提供を公表します。
- 2 自社の判断切り替えるか、旧モデルを使える間は維持するか、費用と品質を比べて決めます。
- 3 利用者への通知切替えの時期と、出力が変わり得ることを知らせます。業務に使っている利用者には、事前の確認の機会を設けます。
- 4 切替え設定を切り替えます。問い合わせが増える時期なので、窓口の体制を整えておきます。
- 5 事後出力の変化についての申出を受け付け、必要なら設定の調整を行います。調整できない場合は、その旨を伝えます。
規約には、出力の内容、品質、正確性が、モデルの更新や切替えによって変わる可能性があること、提供者が特定のモデルを継続して使うことを約束しないこと、を書いておきます。ただし、有料の契約で、特定のモデルを使うことを広告や料金表で示している場合は、それが契約の内容とみなされる可能性があります。広告の「最新モデル搭載」「高性能なモデルを使用」といった表示が、実際のモデルと食い違わないように、表示と規約を揃える必要があります。実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)5条1号の問題になり得ます。
書き方の例(一般的な例) モデルの切替えの記載
特定モデルの約束
理由「最新」「最高」は、実際にそうでなくなったとき、表示と実態が食い違う。選定の主体と変更の通知を書く。
出力の変動
理由変動する事実を明示し、確認を利用者に促す。一般の免責より具体的になる。
利用者が自分の契約や鍵を持ち込む型:責任と費用の分け方
サービスの中には、利用者が外部の事業者と直接契約し、その鍵(APIキー)を提供者のサービスに登録して使う型があります。提供者は外部の費用を負担せず、画面や仕組みだけを提供します。この型は、費用の面では分かりやすい一方で、責任の線引きが複雑になります。
提供者が外部の契約を持つ型と、利用者が持ち込む型の比較
| 論点 | 提供者が契約する型 | 利用者が持ち込む型 |
|---|---|---|
| 外部の費用 | 提供者が負担し、料金に含めるか実費を請求 | 利用者が外部の事業者に直接支払う |
| 外部の利用条件の当事者 | 提供者 | 利用者 |
| 入力データの外部への送信 | 提供者が外部へ送る | 利用者の鍵で、利用者の契約に基づいて外部へ送られる |
| 外部の停止・変更 | 提供者が通知と対応を行う | 利用者の契約に属する事項。提供者は仕組みの範囲で対応 |
| 鍵の管理 | 提供者が管理 | 利用者が発行し、提供者に預ける。漏えい時の責任が問題になる |
| 利用者に求めること | 規約の遵守 | 外部の利用条件の遵守、鍵の適切な管理、費用の支払い |
持込み型では、規約に次の点を書いておきます。
- 外部の利用条件は、利用者と外部の事業者との間で適用されること、提供者は当事者ではないこと。
- 鍵は利用者の責任で発行し、管理すること。提供者は、鍵を、本サービスの提供に必要な範囲でのみ保管し、使用すること。
- 鍵の漏えい、不正利用、外部の事業者からの請求について、提供者が負う責任の範囲。
- 鍵を削除する方法と、サービスの終了後の鍵の取扱い(速やかな削除)。
- 利用者の外部との契約が終了、停止したときに、本サービスのどの機能が使えなくなるか。
鍵を預かる提供者は、安全に保管する責任を負います。保管の方法(暗号化、アクセスの制限)と、事故が起きたときの連絡の手順を、規約か別の文書で説明しておきます。持込み型であることを理由に、鍵の管理に関する責任を完全に免れる書き方は、提供者に故意または重大な過失がある場合には、成り立たないと考えられます。
自社のプロンプトと設定を守る:解析・複製・再販売の禁止と、秘密としての管理
外部のAIを使ったサービスの価値の多くは、外部のモデルそのものではなく、提供者が作り込んだプロンプト(指示文)、設定、手順、組み合わせにあります。他の事業者がこれを真似すれば、同じ機能を安く提供できてしまいます。規約には、解析、複製、模倣、再販売を禁じる条項を置くのが通例ですが、それだけで守れるわけではありません。
プロンプトや設定を守る手段と限界
| 手段 | 内容 | 限界・注意 |
|---|---|---|
| 禁止条項 | 利用者に、解析・複製・再販売を禁じる | 契約の当事者にしか及ばない。違反が分かりにくい |
| 秘密として管理する | 不正競争防止法2条6項の「営業秘密」としての保護を受ける前提を整える | 「秘密として管理されている」「事業活動に有用」「公然と知られていない」の三つを満たす必要がある |
| 著作権による保護 | プロンプトや設定の文章が、著作物にあたる場合に保護される | 著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの」(著作権法2条1項1号)。短い定型の指示文は、創作性が認められにくい場合がある |
| 技術的な対策 | 利用者の画面にプロンプトを表示しない、出力から漏れないようにする | 完全な防止は難しい。利用者の巧みな入力により、設定が引き出される場合がある |
営業秘密として保護を受けるには、秘密として管理されていることが必要です。利用者に見える状態で配布したり、アクセスを制限しないまま誰でも読める場所に置いたりすれば、「秘密として管理されている」といえなくなるおそれがあります。規約には、プロンプトや設定は、提供者の秘密であること、利用者は、偶然知り得た場合も第三者に開示しないこと、を書きます。技術的な対策と組み合わせることで、はじめて秘密管理の実態が整います。
また、利用者が入力したプロンプトと、提供者が用意したプロンプトとは区別します。利用者の入力の権利や、生成物の権利は、入力データと生成物の取扱いの条項で別に定めます。禁止条項が、利用者自身の入力まで制限しているように読まれないよう、対象を「提供者が用意した設定等」と特定して書きます。
条文例プロンプト・設定の保護(書き方の例)
- 本サービスの提供のために当社が作成したプロンプト、設定、手順およびこれらを組み合わせた構成(以下「本件設定等」といいます)は、当社の秘密情報であり、その権利は当社に帰属します。
- 利用者は、本サービスを通じて本件設定等を知り得た場合であっても、これを解析し、複製し、模倣し、第三者に開示し、または本件設定等に基づいて本サービスと同種のサービスを第三者に提供してはなりません。
- 前項は、利用者が自ら入力した情報(プロンプトを含みます)には適用されません。利用者の入力情報の取扱いは、第○条によります。
第3項のように、制限が及ばない範囲を明記すると、条項が過度に広いと評価されるおそれを下げられます。
外部と通信するのか:規約・プライバシーポリシー・画面で同じに書く
外部のAIを使うサービスの規約で、最も危うい記載は、事実と食い違う記載です。たとえば、「入力した内容は外部に送信されません」と書きながら、実際には利用者の入力が外部のAIに送られている場合です。利用者は、入力した情報が外部に出ないと思って、個人の情報や秘密の情報を入力します。
書き方の例(一般的な例) 外部との通信に関する記載
事実の記載
理由送信する事実を書く。送らないと書いて送る記載は、利用者を誤認させる。
入力の注意
理由送信する事実を示したうえで、入力すべきでない情報を具体的に示す。
学習への利用
理由自社が約束できる範囲と、外部の取扱いとを分ける。外部の取扱いを自社が保証できないなら、保証しない。
個人情報の観点でも、通信の事実は重要です。利用者の入力に個人データが含まれ、それを外部の事業者に送るときは、まず、取り扱う個人情報の利用目的を特定し(個人情報保護法17条)、取得の際に通知または公表する必要があります(同法21条)。そのうえで、外部への送信が委託にあたるのか、第三者への提供にあたるのかを確認します。利用目的の達成に必要な範囲で個人データの取扱いを委託する場合の提供先は、第三者に該当しないとされています(同法27条5項1号)。委託の場合は、委託先への必要かつ適切な監督が必要です(同法25条)。
さらに、外部の事業者が外国にある場合は、外国にある第三者への提供の制限(同法28条)が関わります。原則として、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意が必要で、同意を得る際には、外国の制度や提供先の講じる措置などの情報を本人に提供しなければなりません(同条1項・2項)。ただし、提供先が相当措置を継続的に講じる体制を整備している場合などは扱いが異なります(同条1項括弧書、3項)。どの類型に当てはまるかは、外部の事業者の所在、個人データを取り扱うのか否か、契約の内容によって変わります。条文と個人情報保護委員会の資料で確認が必要です。
国の公表資料や法令の位置づけを契約書にどう反映するかは、AI推進法とガイドラインのページで扱っています。
通信の事実と記載を揃えるための確認
- サービスの構成図を確認し、利用者の入力がどこに送られるかを書き出したか。
- 規約、プライバシーポリシー、申込み画面、広告の「外部に送信しない」といった記載が、構成図と一致しているか。
- 外部の事業者が入力を学習に使うか、保存するか、保存期間はどれだけかを、外部の条件の原文で確認したか。
- 個人データが含まれ得る場合、委託か第三者提供か、外国にある第三者への提供にあたるかを、条文で確認したか。
- 構成を変えたとき(外部を追加した、切り替えた)に、記載を見直す手順があるか。
起きがちなこと:外部の変化が、利用者に降りかかるとき
場面別の「起きがちなこと」と、先に決めておくこと
外部のAIが予告なく止まり、サービス全体が使えなくなった
起きがちなこと利用者の業務が止まり、返金や補償を求める連絡が一斉に来る。規約は「外部に起因する損害は一切責任を負わない」とだけ書いていた。
先に決めておくこと外部の停止の免責の範囲と例外、通知の方法、提供できなかった期間の返金、障害情報の掲示の場所。
モデルが切り替わって、出力の傾向が変わった
起きがちなこと定型の文章の作成に使っていた利用者が、以前と違う文体になったとして苦情を述べた。広告では「高性能なモデルを使用」と書いていた。
先に決めておくこと出力が変わり得る旨、切替えの事前通知、広告の表示と実態を揃えること。
利用者の鍵が流出し、外部から高額の請求が来た
起きがちなこと持込み型で、利用者が鍵を管理していたが、サービス側の保管にも不備があった可能性が指摘された。責任の所在が争いになった。
先に決めておくこと鍵の保管方法の説明、事故時の連絡の手順、提供者と利用者の責任の範囲、鍵の削除の方法。
「外部に送信しない」と書いていたのに、送信が判明した
起きがちなこと利用者が、入力した情報が外部のAIに送られていることを知り、規約の記載は事実と違うと指摘した。
先に決めておくこと構成の確認、記載の訂正、変更を周知する手順、既に入力された情報の取扱い。
他社が、似た設定のサービスを安く売り出した
起きがちなこと利用者の一人が、提供者のプロンプトの内容を引き出して、類似のサービスを出した疑いがある。
先に決めておくこと解析・複製・再販売の禁止、秘密として管理していた事実を示す記録、違反時の停止と契約の解除。
よくあるご質問
外部のAIを使っていることは、規約に必ず書くべきですか。
法律が一律に書くことを求めているわけではありませんが、事実と食い違う記載は避けるべきです。利用者の入力が外部に送られるのに、外部と通信しないと読める記載があると、利用者に誤解を与えます。個人データを外部に送る場合は、利用目的の特定・通知(個人情報保護法17条・21条)や、外国にある第三者への提供の制限(同法28条)も確認が必要です。
外部のAIが止まったときの損害は、規約で全部免責できますか。
事業者間であれば、責任の範囲や上限を定める条項は、比較的広く認められます。ただ、個人が相手の場合、事業者の債務不履行による損害賠償責任の全部を免除する条項は、消費者契約法8条1項1号により無効です。自社の責めに帰すべき事由を例外とし、返金と通知を組み合わせる書き方が整理しやすいといえます。
外部の事業者の利用規約を、利用者向けの規約にそのまま貼り付けてよいですか。
貼り付けることには、二つの問題があります。外部の規約の文言には、外部の事業者を当事者とする表現が多く、利用者向けの規約としては意味が合わなくなります。また、他人の文章を無断で転載することには、別の問題が生じ得ます。利用者の行為に関わる内容を、自社の言葉で書き直して取り込む方法が基本です。
プロンプトは営業秘密として保護されますか。
一律には言えません。営業秘密とされるには、秘密として管理されていること、事業活動に有用な情報であること、公然と知られていないことが必要です(不正競争防止法2条6項)。利用者に見える状態で提供していたり、管理の実態がなかったりすると、秘密管理の要件を満たさないと評価されるおそれがあります。条項だけでなく、アクセスの制限などの実態が問われます。
利用者が自分の鍵を持ち込む型なら、外部に関する責任は負わなくてよいですか。
外部の利用条件や費用の責任は、利用者と外部の事業者との間の問題になりますが、預かった鍵の管理は提供者の責任です。保管の方法や事故時の連絡を定め、提供者の故意または重大な過失による漏えいまで免責する書き方は避けます。持込み型であることと、鍵の管理責任とは、分けて整理します。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、サービスの仕組みや契約の内容によって異なることがあります。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています(最終確認日:2026年10月21日)。参考: e-Gov法令検索 / 個人情報保護委員会 / 消費者庁 / 経済産業省 / 総務省 / 内閣府