このページの要点
- 基本契約に共通条件、個別契約に案件ごとの内容を置き、矛盾時の優先関係と、個別契約に定めのない事項の補充を最初に書く。
- 研修は、形態・時間・人数・追加料金・アーカイブ・修了証を特定し、導入支援は準委任(民法643条・656条)として事務の範囲を列挙し、成果は保証しない。
- サポートは対応時間・回答の目安・対象外を書き、守れる水準にとどめる。回答は努力義務か約束かを区別する。
- オプションは本体に従属させ、本体の終了と同時に終わらせ、自動更新の通知期限を本体とそろえる。
結論:研修・導入支援・サポートは、「基本契約+個別契約」の二層にして、優先関係と補充を最初に書く
生成AIの活用を支援する事業では、一つの契約の中に、性質の違う三つのサービスが入りやすくなります。活用方法を教える研修、システムや設定を整える導入支援、導入後の質問に答える保守・運用のサポートです。さらに、月に一度の面談のようなオプションが付くこともあります。これらを一つの契約書にそのまま詰め込むと、サービスごとに違う性質(期間、料金、成果の考え方)が混ざり、解釈が割れます。
整理の基本は、次の二層です。
- 基本契約:サービス全体に共通する条件(定義、性質、知的財産、秘密保持、個人情報、免責、責任の上限、解除、準拠法など)を定める。
- 個別契約:申込書・注文書・覚書などで、個々の案件の内容(研修の内容と時間、導入支援の範囲、サポートの期間、料金、支払条件)を定める。
二層にしたうえで、最初に書くのは、基本契約と個別契約が食い違ったときにどちらが優先するか、個別契約に書いていない事項はどうなるか、の二点です。この二点が書かれていないと、申込書に書かれた条件と、基本契約の条文とが食い違ったとき、どちらが適用されるのかを、後から争うことになります。
このページは、AIの研修・導入支援・保守サポートを提供する側にも、依頼する側にも使えるように書いています。AIで納品されるプロンプトや設定の権利は納品物の権利のページ、開発を依頼する場合のデータの約束はAI開発のページ、全体の書類の地図は全体像のページで扱います。外部のAIが止まった場合の責任は外部AI依存のページを参照してください。
基本契約と個別契約:優先関係と、個別に定めがない事項の補充
基本契約と個別契約を分ける最大の利点は、案件ごとに契約書を作り直さなくても、申込書だけで新しい案件を始められる点です。反対に、弱点は、二つの文書の食い違いが見落とされやすい点にあります。優先関係は、次の三つの型があります。
優先関係の型
| 型 | 書き方 | 利点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 個別契約優先型 | 基本契約と個別契約が矛盾するときは、個別契約が優先する | 案件ごとの事情に合わせた例外を、申込書で定められる | 申込書に何気なく書いた一言が、基本契約の重要な条項(責任の上限、知的財産など)を上書きしうる |
| 基本契約優先型 | 基本契約が優先し、個別契約で別段の定めを置く場合は、その旨を明記する | 重要な条項が不用意に覆されない | 個別契約に例外を置きたいときに、「基本契約の第○条の適用を排除する」と明記しなければならない |
| 項目別型 | 責任制限、知的財産、秘密保持などは基本契約が優先し、料金、期間、範囲などは個別契約が優先する | 項目ごとに、優先の理由に合う設計になる | 項目の一覧を、条文として具体的に書く必要がある |
どの型でも、個別契約に定めのない事項は基本契約に従う、という補充の規定を置きます。基本契約が個別契約の「穴」を埋める役割です。加えて、個別契約の様式を示しておくと、申込書に書くべき事項(サービスの内容、期間、料金、支払条件、担当者、追加料金)が漏れにくくなります。
条文例基本契約と個別契約の関係(書き方の例)
- 本契約は、甲が乙に対して提供する本サービスに関する基本的条件を定めるものです。本サービスの具体的な内容、提供方法、期間、料金および支払条件は、本契約に基づき甲乙間で締結する個別契約(申込書、注文書、覚書その他の書面または電磁的方法による合意をいいます)で定めます。
- 本契約と個別契約の内容が矛盾する場合は、個別契約の定めが優先します。ただし、第○条(責任の制限)、第○条(知的財産権)および第○条(秘密保持)については、個別契約に本契約の定めを排除する旨が明記されている場合に限り、個別契約が優先します。
- 個別契約に定めのない事項については、本契約の定めによります。
- 個別契約は、前項までの定めにかかわらず、本契約の期間を超えて存続する期間を定めることができます。この場合、当該個別契約には、本契約の定めが引き続き適用されます。
第2項ただし書は、重要な条項が申込書の一言で覆されないよう、例外を限定する書き方です。この書き方にすれば、「個別契約優先」と「重要条項の保護」を両立できます。
基本契約の中で定義する語は、個別契約でも同じ意味で使います。たとえば、同じ語を契約書の別の箇所で別々の範囲で定義してしまうと、どちらの範囲が知的財産の条項の対象かが分かりません。定義は初めて出てくる箇所で一度だけ置き、他の箇所では同じ語を使います。
また、秘密保持契約を別に結ぶ場合は、基本契約の秘密保持条項との優先関係を書きます。「抵触する場合を除き」という除外の形だけで書くと、どちらを優先させたいのかが読み取りにくくなります。優先させたい方を、明確に書きます。
書き方の例(一般的な例) 優先関係の記載
矛盾の解決
理由重要な条項の保護を条文で担保する。
別の契約との関係
理由「抵触する場合を除き」は、どちらが優先なのか、読み手によって割れる。優先させる方向を直接書く。
研修の定義:形式、時間、人数、追加料金、アーカイブ、修了証
研修は、「何をいつまでにどれだけ行うか」が、料金に直結するサービスです。そのため、個別契約か別紙に、研修の定義を具体的に書いておきます。基本契約は共通の考え方を示し、数字は個別契約に置く設計にすると、案件ごとの差が吸収できます。
研修の定義で決める項目
| 項目 | 決めること | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 実施形態 | 対面、オンライン、録画の提供、組み合わせのどれか | 個別契約で定める形態による。形態の変更が必要なときは、双方の合意による |
| 標準の時間 | 1回の時間と合計時間、時間の増減の扱い | 合計○時間を標準とする。時間を超える場合の追加料金を別に定める |
| 人数 | 受講できる人数の上限、超えた場合の追加料金 | 原則として○名まで。超過する場合は、1名につき○円(税別)を追加する |
| 実施期間 | いつからいつまでに実施するか、日程の変更の手続 | 個別契約で定める期間内に実施する。日程の変更は、○日前までに申し出る |
| 教材 | 形式(資料、動画)、使用の範囲、再配布の可否 | 受講者が自己の業務のために使用でき、第三者への提供・公開はできない |
| アーカイブ | 録画を残すのか、視聴できる期間、ダウンロードの可否 | 視聴できる期間は○日間とする。ダウンロードおよび二次利用はできない |
| 修了証 | 発行の有無、発行の条件 | 修了証は発行しない(または、出席が一定の割合を満たした場合に発行する) |
| 内容の変更 | 内容を提供者の判断で変えられる範囲 | 研修の目的を損なわない範囲で、内容の一部を変更できる |
人数の上限と追加料金は、揉めやすい論点です。人数の数え方(出席した人数か、受講資格を得た人数か)、追加料金の請求の時期、人数が減ったときの返金の有無を、先に決めておきます。受講者の範囲(受講する法人の関係者をどこまで含めるか)も、基本契約の定義で整理しておくと、追加料金の判断が簡単になります。
修了証の有無も、研修の価値の認識に関わります。修了証を発行しないのに、受講者が資格のようなものを期待していた場合に、誤解が生じます。発行しないなら、発行しない旨を契約書にも広告にも書きます。発行するなら、発行の条件(出席の割合、課題の提出など)を書いておきます。
アーカイブについても、提供の有無が曖昧な書き方になりがちです。「アーカイブ視聴を可能とする場合がある」という書き方は、提供者の裁量とも読めるので、依頼する側から見ると、約束とは受け取れません。提供するのなら、期間と範囲を書きます。提供しない場合も、そう書いておきます。
導入支援は準委任:成果を保証しない書き方と、請負との境界
導入支援は、初期設定の支援、操作の説明会、個別のコンサルティングなどを行うサービスです。こうしたサービスは、多くの場合、一定の事務を処理することを目的とするもので、仕事の完成を約束するものではありません。民法上は、委任(法律行為をすることの委託)に準じる「準委任」(法律行為でない事務の委託)として整理されることが多くあります(民法643条、656条)。
準委任と請負の違い
| 比較項目 | 準委任 | 請負 |
|---|---|---|
| 約束の中心 | 事務を処理すること(善良な管理者の注意をもって) | 仕事を完成すること |
| 成果の保証 | 原則として成果の完成を約束しない | 仕事の完成が約束の内容 |
| 報酬 | 特約がなければ請求できない。履行した後でなければ請求できない(期間で定めた場合は別) | 仕事の目的物の引渡しと同時に支払う |
| 成果型の報酬 | 成果に対して報酬を支払う特約もあり、成果の引渡しと同時に支払う(民法648条の2) | 完成が前提 |
| 契約の解除 | 各当事者がいつでも解除できる。相手に不利な時期の解除などは損害の賠償が問題になる(民法651条) | 請負人が仕事を完成しない間は、注文者はいつでも損害を賠償して解除できる(民法641条) |
| 関連する条文 | 民法643条、644条、645条、648条、651条、656条 | 民法632条、633条、641条 |
準委任の受託者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負います(民法644条)。成果が出なかったことだけで責任を負うわけではありません。ただし、善管注意義務を尽くしたかどうかは争いになりうるので、契約書には、どのような事務を行うのか、どの範囲まで行うのかを具体的に書きます。
依頼する側から見ても、「導入支援」と書いてあるだけでは、何をしてもらえるのかが分かりません。初期設定の支援、操作説明会の実施、必要に応じた個別のコンサルティングなど、行う事務の種類と、それぞれの回数・時間・方法を、個別契約に列挙します。
書き方の例(一般的な例) 導入支援の成果の書き方
成果の位置づけ
理由成果を約束する書き方は、請負として読まれたり、結果の約束として責任を問われたりする。事務の処理として書く。
範囲の特定
理由回数・時間・方法を書く。範囲を超える依頼は追加料金や別契約になることを示す。
利用者の責任
理由助言を受けた側の最終判断の責任を明記する。準委任の性質とも整合する。
AIの出力に関する免責も、導入支援の契約に入ります。研修や支援の中で使われる生成AIの出力は、正確性、完全性、有用性を保証できません。そのことを、基本契約に、免責の一条として置きます。ただし、免責の範囲を広げすぎると、提供者の故意・重過失の場合まで責任を負わない書き方になり、条項が効力を持たない可能性があります。故意または重大な過失の場合を例外にする書き方が、基本です。
専門的な判断(法律、会計その他の個別の専門分野の判断)は、導入支援や保守サポートの範囲に含まれないことも、明記しておきます。AIの使い方の助言と、個別の専門分野の判断は別のものです。範囲が曖昧だと、利用者が、サポートの回答を専門的判断として受け取ってしまいます。
保守運用サポート:対応時間、回答の目安、対象外の相談
保守運用のサポートは、導入後の質問や不具合に対応するサービスです。ここで揉めるのは、「いつ」「どの方法で」「どこまで」対応するのかという点です。サポートの条件は、期間の長さと料金に見合うように、具体的に書きます。
サポートの条件で書く項目
| 項目 | 決めること | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 受付の方法 | 電子メール、チャット、電話など、受け付ける手段 | 電子メールまたはチャットで受け付ける。電話での対応は含まない |
| 対応時間 | 受付と対応を行う曜日・時間帯 | 平日の○時から○時まで。休日・時間外は翌営業日以降に対応する |
| 回答の目安 | 回答までの目標となる期間、保証との違い | 原則として○営業日以内の回答に努める。回答期間を保証するものではない |
| 対象範囲 | 対応する相談の種類 | 本サービスの利用方法、設定、操作に関する相談 |
| 対象外 | 対応しない相談 | 個別の専門分野の判断、外部サービスの不具合の修理、利用者の環境の問題 |
| 情報の提供 | 最新情報を提供する頻度や方法 | 活用方法やツールの情報を、○回程度の頻度で提供することがある(努力義務) |
「回答するよう努める」と「回答する」は、法的な意味が異なります。前者は努力義務で、期限を過ぎたことだけでは債務不履行になりにくく、後者は期限が約束の内容です。サポートの内容は、実際の人員や体制で守れる水準で書きます。守れない約束を書くと、守れなかったときに、契約違反を主張される原因になります。
書き方の例(一般的な例) サポートの時間と範囲
回答の期間
理由「速やかに」は人によって違う。営業日の目安を示しつつ、努力の義務にとどめる。
対象外の相談
理由対象外を書いておく。対象外の相談を受けた場合の案内も決めておく。
オプションの自動更新:本体への従属と、通知期限をそろえる
導入支援や研修に、定期の面談や追加の相談のようなオプションを付けることがあります。オプションの契約を別に定めると、本体との関係が複雑になります。特に問題になるのは、オプションが本体の契約とは別に自動更新される場合です。本体を解約したのに、オプションだけが更新されてしまうと、利用者が気づかないまま料金が発生します。
オプションと本体の契約期間の流れ
- 1 本体の契約の開始研修・導入支援・サポートが始まります。サポートは一定期間で、自動更新の仕組みがあることが多くあります。
- 2 オプションの申込みオプションは、本体を前提として申し込みます。本体がなければ、オプションだけの契約はできないとする設計が基本です。
- 3 それぞれの更新本体とオプションで期間が違うと、更新の時期がずれます。通知の期限も別々だと、解約の機会を逃しやすくなります。
- 4 本体の終了本体の契約が終了したときは、オプションも同時に終了する、と定めておきます。
- 5 終了後の清算オプションの未使用分(面談などの回数)の扱いを定めます。
設計の方針は三つです。第一に、オプションは本体に従属し、本体が終われば同時に終わると書きます。第二に、自動更新の通知期限は、できるだけ本体とオプションでそろえます。そろえられない場合は、それぞれの期限を、契約書の同じ箇所に並べて書きます。第三に、更新の事実と、解約の期限を、更新の前に利用者に知らせます。
事業者間の契約でも、自動更新の条項は、更新の拒絶の期限を過ぎた後に争いになりやすい条項です。特に、更新後の期間が長い場合や、更新後の料金が高い場合は、期限の周知が重要です。個人を相手にするときは、消費者契約法の審査も受けます。
条文例オプションの従属と更新(書き方の例)
- オプションサービスは、本サービスに付随して提供されるものであり、乙は、オプションサービスのみを単独で契約することはできません。
- 本サービスの利用契約が終了したときは、理由のいかんを問わず、オプションサービスの契約も同時に終了します。この場合、乙は、未提供の部分に対応する料金の取扱いについて、第○条に従います。
- オプションサービスの契約期間は○か月とします。期間満了日の○日前までに、いずれの当事者からも書面または電磁的方法による解約の申出がないときは、同一の条件でさらに同じ期間更新されるものとし、以後も同様とします。
- 甲は、前項の更新の○日前までに、乙に対し、更新の事実、更新後の料金および解約の方法を、電子メールで通知します。
第3項の期限と、本体の契約の更新の期限が異なる場合は、両方を並べて書き、利用者がどちらも把握できるようにします。
サービス名称の変更、外部サービス、法令変更、再委託
導入支援・研修の基本契約には、AIの分野に特有の変動要素への備えが必要です。次の四つが、基本契約に置かれることが多い条項です。
- サービス名称・ブランドの変更:提供者が事業上の理由でサービスの名称やブランドを変えることがあります。名称が変わっても、契約上の権利義務に影響しないと書いておきます。変更を通知する方法も定めます。
- 外部サービスの利用:導入支援では、外部のAIサービスやクラウドを使います。外部の停止・仕様変更の責任の範囲は、外部AI依存のページで説明した考え方で、基本契約に書きます。外部サービスの利用条件には、利用者が別に同意する場合があることも示します。
- 法令変更:AIに関する法令や指針が改正された場合に、サービスの内容を変更し、または提供を停止できる旨と、通知、解約、返金の道を書きます。書き方はAI法・指針のページの法令変更の条項を参照してください。
- 再委託:提供者が業務の一部を第三者に任せる場合の条件を書きます。再委託先にも同等の義務を課すこと、再委託先の行為は提供者の行為とみなすことなどです。個人情報を取り扱う場合は、委託先の監督(個人情報保護法25条)が関わります。
これらの条項は、どの案件でも共通して使えるので、基本契約に置きます。個別の事情(特定の外部サービスの名称、特定の再委託先の名前)は、個別契約や別紙に書き、基本契約の本文には書かないと、基本契約の汎用性が保たれます。
基本契約を作る前の確認
- 基本契約と個別契約の優先関係と、個別契約に定めのない事項の補充を書いているか。
- 重要な条項(責任の上限、知的財産、秘密保持)が、申込書の一言で覆されない設計か。
- 研修の時間、人数、追加料金、アーカイブ、修了証の有無を、数字を伏せずに個別契約で特定しているか。
- 導入支援を準委任として整理し、成果を保証しない書き方にし、事務の範囲を列挙しているか。
- サポートの対応時間、回答の目安、対象外の相談を書き、守れる水準にとどめているか。
- オプションが本体に従属し、本体の終了と同時に終わること、更新の通知期限が本体とそろっていることを確認したか。
起きがちなこと:二つの文書、二つの期限のずれから起きる争い
場面別の「起きがちなこと」と、先に決めておくこと
申込書の一言が、基本契約の条項を覆した
起きがちなこと申込書の備考欄に「責任の制限は適用しない」と書かれていた。個別契約優先型だったため、責任の上限が適用されなくなった。
先に決めておくこと重要条項は、個別契約に明記がない限り基本契約が優先する書き方にする。申込書の様式に備考欄の使い方を注記する。
研修の受講者が、予定より増えた
起きがちなこと人数の上限は決めていたが、追加料金の請求時期と、オンライン視聴の人数の数え方が書かれていなかった。
先に決めておくこと人数の数え方、追加料金の算定、請求の時期。事前に人数を確認する手続。
導入支援の結果、期待した効率化が出なかった
起きがちなこと利用者は成果が約束されていたと受け取った。契約書は準委任としていたが、広告に成果をうたう表現があった。
先に決めておくこと契約書の性質と広告の表現を合わせる。成果を保証しない旨を、申込み前にも示す。
本体を解約したが、オプションの料金が引き落とされ続けた
起きがちなことオプションは本体と別に自動更新され、通知の期限も異なっていた。本体の終了と連動する規定もなかった。
先に決めておくことオプションの従属、本体の終了と同時の終了、更新前の通知、解約の方法を一覧にして示す。
サポートの回答が遅いと苦情が出た
起きがちなこと「速やかに回答する」と書いていたが、実際は数営業日かかった。対象外の相談も多く寄せられていた。
先に決めておくこと回答の目安を営業日で示し、努力義務にとどめる。対象外の相談の例を書く。
よくあるご質問
基本契約と個別契約は、必ず分けなければなりませんか。
法律上の義務はありません。ただ、複数の案件を継続して受ける場合や、研修・導入支援・サポートのように性質の違うサービスを組み合わせる場合は、共通の条件を基本契約に置き、案件ごとの条件を個別契約に置く方が、整理しやすくなります。分けるなら、優先関係と、個別契約に定めのない事項の扱いを必ず書いておきます。
導入支援は、請負と準委任のどちらになりますか。
契約書の題名では決まらず、約束の中身で判断されます。事務を処理することが中心で、仕事の完成を約束していないなら、準委任として整理されることが多くあります(民法643条、656条)。成果物の完成を約束する内容を含めると、請負(同632条)の性質が加わります。範囲、成果の保証の有無、報酬の決め方を、契約書で具体的に書くことが大切です。
準委任の受託者は、成果が出なかった場合も報酬を請求できますか。
報酬は、特約がなければ請求できず、特約があっても、原則として事務を履行した後でなければ請求できません。期間で報酬を定めた場合は例外です(民法648条)。成果に対して報酬を支払う特約をした場合は、成果の引渡しと同時に支払います(同648条の2)。契約書に報酬の算定の方法を明記します。
研修の人数が増えたとき、追加料金を請求できますか。
個別契約か基本契約に、人数の上限と追加料金を定めていれば、その定めに従って請求できます。定めがない場合は、増えた分の請求の根拠が不明確になります。人数の数え方、追加料金の算定、請求の時期も合わせて書いておきます。
オプションの自動更新で、気をつけることは何ですか。
本体の契約との関係、更新の期間、解約の通知期限を、本体とそろえることです。本体の終了と同時にオプションも終わる、と書いておくのが一般的です。更新の事実と解約の期限を、更新の前に知らせる仕組みもあると、争いを減らせます。個人が相手のときは、消費者契約法の審査も受けます。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、サービスの仕組みや契約の内容によって異なることがあります。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています(最終確認日:2026年10月21日)。参考: e-Gov法令検索 / 個人情報保護委員会 / 消費者庁 / 経済産業省 / 総務省 / 内閣府